九紋竜史進

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総合

Shishin kuniyoshi.jpg

百八人の豪傑の内で最初に登場する人物である。崋山という山の近くの農村の、大庄屋の一人息子である。偉丈夫な美青年である。
雪のような白い肌に全身の倶梨伽羅紋紋、あわせて九匹の青龍が彫ってある。これより、九紋竜の史進と呼ばれる。

江戸の人たちは『水滸伝』の中でも九紋竜史進を特に好み、一番人気であった。長身の美丈夫で、色白の肌の腕、肩から胸にかけて九匹の竜の刺青をしたいなせな姿が江戸の人の好みにあったからだと言われている。

浮世絵の画題として多く使われるだけでなく、凧の絵柄になったり、更には九紋竜史進の人気にあやかって四股名を九紋竜とする相撲とりも出てくるほどであった。



<参考文献>
高島俊男『水滸伝の世界』筑摩書房、2001年
高島俊男『水滸伝と日本人』筑摩書房、2006年