三保

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みほ


画題

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解説

画題辞典

三保松原は駿河にあり、清水町より清水湾を回りて東する所、即ち長洲一帯の地、幡居龍の如き喬松の向砂の間に連りて千歳の翠色を滴るもの是なり、富士の秀峯と相並んで東海の名勝として名高し、御穂神社、羽衣松共に此地の名所なり、「羽衣」の條参照すべし。三保松原を図するもの、能阿彌筆屏風(九鬼子爵所蔵)狩野常信画富士二幅對(秋元子爵旧蔵)谷文晃筆(近衛公爵所蔵)近年諸家の筆亦多し。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

三保の松原といふ、東海道の一名所で駿河にある、清水港から湾を廻つて東する長州一帯、松樹多く霊峰富士を仰ぐ風景絶佳の地、御穂神社、羽衣の松あつて謡曲『羽衣』に名高い。

「風早の三穂の浦間をこぐふねの浦人さわぐ浪路かな、「是は三保の松原に、はくれうと申す漁夫にて候ふ、「万里の高山に雲忽におこり一楼の明月に雨はじめて晴れり、げにのどかなる時しもや、春のけしき松原の、浪立ちつづく朝霞、月ののこりの天の原、及びなき身の眺めにも心そらなるけしきかな、「わすれめや山路をわけて清見がたはるかに三保の松原に、たちつれいざやかよはん、風向ふ、雲のうき浪立つと見て、釣せで人やかへるらん、待てしばし春ならば、吹くものどけき朝風の松は常盤の声ぞかし、浪は音なき朝なぎに釣人おほき小舟かな  (羽衣)

三保松原を画いた作

伝能阿弥筆  『三保松原図』    平尾喜三郎氏蔵

狩野探幽筆  『富士清見三幅対』  池田侯爵家旧蔵

同 常信筆  『富士二幅対』    秋元子爵家旧蔵

谷文晁筆              近衛公爵家蔵

下村観山筆  『富士三保屏風』   中村利器太郎氏蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)