つらね
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つらね
総合
歌舞伎
江戸歌舞伎独特な荒事の長せりふ。花道での「暫」のつらねなどが最も代表的な例である。「曽我の対面」で曽我兄弟や「五人男」の名乗りなど、花道の上で、必ず「何々づくし」のセリフを述べたものである。 「延年舞」(えんねんまい)の「連事」(つらねごと)から転化したものだともいわいるが、野郎歌舞伎の初期から既に始まって、元祿期が長台詞の芸が盛んに注目された。一時衰えたが、享保期からは、歌舞伎十八番にも入っている「外郎売」(ういろううり)など、物売りのセリフが流行して見せ場となり、せりふ正本が出版された。このせりふの芸が、荒事系の名乗りの場面で発揮されたがのつらねである。 台詞の詞章は、役者の自作であったともいう。