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和紙と洋紙はどちらが伸縮するのか

和紙と洋紙はどちらがよく伸縮するのだろう?
最初に実験した方眼紙と同じ条件で和紙の伸縮も測ってみました。

方眼紙は、縦目と横目の判定方法を見て破ってみたところ、
どうやら横目の紙でした。

そのときは紙が伸縮しているのさえ見られればよかったので、
長辺の方しか測っていませんでした。つまり、繊維の直径方向の伸び縮みを見ていたのです。

手漉きの楮紙を横目になるように方眼紙と同じ大きさに切り、それに方眼紙をコピーしました。
測定するのは、同じく長辺の方のみです。
   220mmの方眼ですが、218.7mmほどです。
  
   30分間、水に浸します。

   30分後、測ってみると、219mm

   乾燥後、218.7mm

もとの洋紙の方眼紙が7.5mm伸びたのに対し、0.3mmほどしか伸びませんでした。
本の紙を裏打ちすると、300mmほどの紙が5mm伸びたりしていたのに、何が違うのでしょうか?
ネットで「和紙 伸縮」と検索すると、「伸縮性に優れた」とか「伸び縮みしない」とか
紙によって両極端の特性が書かれていますが、どういうこと??
今回使った楮紙以外では違った結果が出るのでしょうか。
縦目と横目で違うとか?
疑問は山積です。

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コメント

乾燥方法によって縮み方は異なります。どのように乾燥させたかを教えてください。

再生ボール紙の上に置き、21時間後に測りました。
以前方眼紙の伸縮を計ったときは、トレイに置いたまま乾燥させましたが、和紙と洋紙の違いもあるけれど、同じ紙でも乾燥のさせ方の違いで収縮の幅が変わってくるんですね。

仮張りや敷き乾し(しきぼし)、フェルトを使用した加圧、使用しない加圧など実際の修復シーンに直結してくると思います。

そうですね。その中でいうと今回は敷き乾しでした。
前に方眼紙を仮張に張って乾燥させたら(水張りした)、220mmの辺が225mmになりました。
フェルトを使用した加圧は、実際にやっているだけにこの場合もきちんと測って比較したいと思います。

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