企画についてAbout

はじめにIntroduction

本シンポジウムは、2010年4月に開催した国際シンポジウム「文化財の現在・過去・未来 ―デジタルとアナログ共存の意義―」を引き継いだ続編として開催するものである。前回のシンポジウムは、文化財保護・継承に携わる人に注目したが、今回は文化財にまつわるモノに注目したい。前回指摘された問題の一つに、継承する技術はあるのに、それを支える材料がなくなりつつあるがために、遺していくことが困難になっている事例が挙げられた。

第2弾のシンポジウムでは、文化財を支えるモノが抱える現状を明らかにし、そのモノを未来に残していくための方法を考えて行く。モノを残していくためには、モノそのものを残す方法の他に、モノの「記憶」を残す方法があると考えられる。本拠点が推進している日本文化にかかわる文化財のデジタルアーカイブ化とデータベース構築は、モノの記憶を残す手段の一つである。

本シンポジウムでは、文化財保護・継承に携わる多分野の方々に、美術館・博物館、大学、行政、現場、それぞれの立場の見地から議論をし、モノの記憶を未来に永く伝えていくための可能性を取ればいいのかを検討する試みである。

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