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あゆ


画題

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解説

東洋画題綜覧

鮎は本邦特産の淡水魚で体は延長しやゝ側扁してゐる、頭小さく先端尖り膜質の隆起があつて著しく、眼やゝ大、鱗小さく口裂大きく歯は幼者は上下両顎に微小なる円錐形のものあるが成長すれば退化す、背鰭二基あつて前背鰭は大きく後背鰭は脂鰭である、胸鰭大きく位置低く腹鰭は前背鰭と相対し臀鰭と脂鰭とも相対してゐる、色彩は背は蒼黒色、腹は銀白色、胸鰭の上方に橙色の大な斑点がある、産卵期になると、俗に『さびる』と称へて背部の黒色を増し腹部錆赤色を呈して来る、大なるもの一尺に至る、海から河川に遡上する魚で四月頃河川を遡る、これを『登り鮎』又は若鮎といひ、秋に至り産卵後衰への来たのを渋鮎又は落鮎といひ、大抵冬期死するものであるが稀に越年するものもある、これを『とまり鮎』といふ。花鳥画の好画材としてよく描かれてゐる。

円山応挙筆           福田山王荘氏旧蔵

田能村竹田筆          双軒庵旧蔵

森徹山筆            広中某氏蔵

西山完瑛筆   『魚菜図』   田村新吉氏旧蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)