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はす


画題

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解説

東洋画題綜覧

蓮は睡蓮科に属する水草で、その形態等既によく知られてゐる処である、元来印度若しくは埃及を原産地とし、古く支那を経て日本に渡来したものである、大きな根茎を有し、葉は円形にして成長すれば高く水上に抽で、大なるものは直径二尺に達する、花梗を抽き美しい花を開く、色は淡紅と白色を普通とし、十六弁で紅花は花期早く、白花はやゝ遅れる、朝開き夕閉ぢ、翌日亦開きこれを繰返すこと三回にして散る、その根茎には節あつて黒い鬚根を生じ、中には数個の空洞があり食用となることよく人の知る処、実は蜂巣状を呈し、また一種の趣きがある、『はちす』の名称は蓋し此の実から来てゐる、荷花、水芙蓉、玉環、草芙蓉、天女、凌波仙などいろ/\の名があり、晩秋その葉の枯れたるを敗荷といふ。なほ曽端伯は『浄友』として十友に数へ、張敏叔は『静客』と呼んで十二客に入れて居り、更に三柳軒雑識では『浄客』として三十客の一座を割いてゐる、

蓮には名画が極めて多い。

徐熙筆    『紅蓮鳧鷺図』  京都知恩院蔵

伝顧徳謙筆  『蓮花小禽図』  三井合名会社蔵

王若水筆   『蓮花鶺鴒図』  黒田侯爵家蔵

趙昌筆    『蓮花図』    酒井伯爵家旧蔵

銭舜挙筆   『蓮花図』    京都本法寺蔵

牧谿筆    『敗荷鶺鴒』   川崎男爵家旧蔵

雪舟筆    『円窓蓮花』   井上侯爵家旧蔵

野々村宗達筆 『蓮池馬回図』  酒井正吉氏蔵

無款     『蓮花図』    大和法隆寺蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)