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くず


画題

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解説

東洋画題綜覧

『万葉集』の山上憶良秋の七草の一、荳科に属する蔓草で、三枚づゝ出る葉と、細く長く伸びて地を這ふ蔓と、紅紫色の蝶形の花の集りとが程よい調和を見せて居る、山野到る処に自生し、根は薬用として古くから用ひられた。

秋風の日ごとに吹けば水くきのをかのくず原いろづきにけり   柿本人麿

あたしののくずのうら吹く秋風のめにし見えねばしる人もなし  鎌倉右大臣

まくずはふいくたのをのの秋風にやがていろづく袖のうへかな  藤原定家

此の水茎の岡は近江の地名で葛の名所である、また葛の葉は風に翻へるといふことから、さま/゙\の意味に通はせられてゐる。

葛を画いた名作

酒井抱一筆  『金地草花屏風』  松平子爵家旧蔵

同      『月下秋草』    酒井伯爵家旧蔵

森一鳳筆   『同』       藤田男爵家旧蔵

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)