生写朝顔話

提供: ArtWiki
移動: 案内検索

しょううつしあさがおばなし


総合


歌舞伎

(1)浄瑠璃、五段、時代世話物。山田案山子作。嘉永三年(1850)刊。司馬芝叟の長話を歌舞伎化したものを、さらに浄瑠璃に直したもの。四段日の「宿屋」から「大井川」までがよく上演される。 秋月の娘深雪は宮城阿曾次郎と恋仲であったが国許の騒動で二人の仲は裂かれる。阿曾次郎を慕って家出した深雪は悲しみの涙で盲目となり、恋人に教わった朝顔の歌をうたいながら行方を尋ね歩く。島田の宿で二人はめぐり逢うが、盲目の身の悲しさ、名が駒沢次郎左衛門とかわっていたばかりに、深雪はそれと知ることができない。が、のちにこれを知り、半狂乱となって駒沢の後を追って大井川の岸に来る。 この大井川での深雪の、うらみ嘆き口説き泣くところが見どころ。十二世片岡仁左衛門の深雪は絶品といわれた。 (2)近松徳三の脚本を奈河晴助が増訂した「けいせい筑紫つまごと」の阿曽次郎を二代目沢村田之助が演じ大当たりしたことに影響され山田案山子(近松徳三)が浄瑠璃化した遺稿を翠待つ園主人校補で天保三年に上演したもの。時代物。


  • 参考文献

『系統別歌舞伎戯曲解題』渥美清太 『歌舞伎事典』 下中直人 平凡社 『歌舞伎名作事典』 小宮暁子 演劇出版