さわむらたのすけ
総合
歌舞伎
定紋釻菊。屋号紀伊国屋。初世は三世沢村宗十郎の前名。三世、四世が聞えた。
三世〔1845-1878〕は弘化二年(1845)五世宗十郎の次男に生れた。十六歳で守田座の立女形となり、美貌と天才的な演技力で幕末の江戸歌舞伎に活躍した女方だったが、脱疽(だっそ)を患い、両手両足を切断(ヘボンの手術は有名)明治十一年惜しまれながら三十四歳で没す。
四世は三世の養子。市村座の立女形となったが、病身で不遇な生涯を送った。
五世は七世宗十郎の次男。明治三十五年生まれ。純歌舞伎風の女形。和事系の役がよい。市川猿之助劇団に属していた。
参考文献:小学館