桜町中納言

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さくらまちちゅうなごん


画題

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解説

画題辞典

藤原成範がことなり。資性甚だ桜を愛し其邸第の中に多く桜を植えたるにより此名ありという。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

藤原成範のこと、(一本重教に作る)小納言通憲の子で、仁平保元の間播磨守となり左近衛中将に任ぜられ従四位上に進む、藤原信頼の乱に藤原経宗惟方皆之に党す、既にして事成らざるを知り、帝を奉じて六波羅に遁る、乱平ぐに及び、成範により奸の発かれんことを怖れ之を陥れ、為めに下野室八島に流さる、幾くなく徴還されて仁安年中正三位に進み、承安四年参議に任ぜられ安元二年権中納言となり民部卿を兼ね、正二位に進み、文治三年五十三を以て薨じた、成範桜を好み、その樋口の第に吉野山の桜を移し楽しんだので人呼んで桜町といふ。その桜の寿を延べた物語は『平家物語』に出づ、曰く

抑この重教卿(成範)を桜町中納言と申しける事は、勝て心数奇給へる人にて、常は吉野山を恋ひ、町に桜を栽並べ其内に屋を立て、住たまひしかば、来る年の春ごとに見る人桜町とぞ申ける、桜は咲て七箇日に散を名残を惜み、天照御神に祈り、被申ければ、三七日迄名残ありけり、君も賢王にてましませば神も神徳を輝かし、花も心ありければ二十日の齢を保けり。  (平家物語巻一)

桜町中納言を画けるもの左の通リ

小堀鞆音筆  京都絵画共進会出品受賞首席

吉川霊華筆  鈴木新吉氏蔵

西堀刀水筆  第十一回文展出品

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)