住吉神社

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すみよしみょうじん


画題

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解説

東洋画題綜覧

大阪市東成区住吉にある、古へは住吉神社といふ。『大日本地名辞書』に曰く。

延喜式住吉神社四座とあり、中世二十二社第十五に列し摂津の一宮なり、今官幣大社に班す。宮司津守氏華族男爵を賜ふ、此祠は古事記『底筒之男命、上筒之男命、三柱神者墨江之三前大神』とあるの外、後世神功皇后(息長帯姫命)を配祀し四座と為る、摂津風土記云。

『昔息長足比売天皇世、住吉大神現出、而巡行天下覓可住国、到沼名椋之長岡之前、乃謂斯実可住之国、遂讃称之云、真住吉之国乃是定神社、今俗略之、直称須美乃叡、前者今神宮南辺、是此地』按ずるに住吉大神は社記の説く所筑紫日向小戸の橋の檍原に現はれたまふ、即海童神に同じ。今筑前国に旧跡を遺す、神功皇后征韓の日、大神の霊威尤顕著なりければ、是より国家の大祀となる。神功皇后初め本社を武庫の菟原に定め、仁徳天皇此に移さる。

と、なほ住吉明神は、玉津島明神、人丸神社と共に和歌三神の一として斯の道の人々に崇拝せらる。

此の住吉明神の縁起を描けるものに、芝琳賢筆長嘯子詞書の『住吉本地絵巻』がある(神戸田村氏旧蔵)御影住吉慶恩筆(川崎男爵家蔵)は名作として聞え、近く吉川霊華の作あり(鈴木新吉氏蔵)。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)