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大映京都撮影所(大映京撮)について
大映京都撮影所は、黒澤明の『羅生門』や溝口健二の『雨月物語』などの
その技術力と芸術表現によって海外映画祭受賞ラッシュをおこし、
敗戦後の日本の映画産業のみならず社会まで鼓舞した、日本を代表した映画撮影所。
撮影所は、1928年に日活京都撮影所として開所した。
大映京都撮影所となるのは、1942年の戦時下映画企業統合により、
日活製作部門、新興キネマ、大都映画の三社が合併して誕生した。
これによって、日活京都のスタッフは離散せず、
同一の撮影所で映画製作を続けることが可能になった。
戦後は市川雷蔵や勝新太郎、京マチ子、山本富士子らがここからデビュー。
映画産業の斜陽化に伴い、大映の経営力不足も重なって、1971年に倒産。
撮影所はその後1974年に「株式会社大映映画京都撮影所」となり、
貸スタジオとして一時機能するものの、1986年には完全に閉鎖される。
現在はマンションや中学校がある住宅地になっている。
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