麻耶夫人

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まやふじん


画題

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解説

画題辞典

釈尊の母なり、もと拘利城主善覺長者の女にして、浄飯王に嫁し釈迦を生み、七日にして死す、千佛母、天后、大智母などと稱す、その像は通例袖の中より児の出づる形を写す、大和法隆寺に此像を写せるものあり。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

釈迦の生母、麻耶は梵音、具さには摩訶麻耶といふ、大幻大術、大清浄と訳さる、拘利城主善覚王の息女で浄飯大王に嫁し、釈尊を生み七日にして崩ずといふ、

或る年の事なりき、頃は四月に入りて春将に往なむとす、王妃は独り後園なる無憂樹の下に安座し麗らかなる天光に浴して暮れ行く春の名残を惜ませ給ひしが夢とも無く幻とも無く、形象殊好の白象其胎内に宿るを覚えてふと目ざめたるが如し、五体おのづから霊泉に洗はれたるが如く、心怡ばしきこと限りなし、是より王妃身重になり給ひしが、数多の瑞祥時ならざるに到りて、迦毘羅国中又災厄無し。   (高山樗牛=釈迦)

これを画いたものに左の作がある。

荒井寛方筆  『麻耶夫人の夢』  第七回院展出品

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)