螽蟖
きりぎりす
画題
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解説
東洋画題綜覧
一名機織、促織と呼ぶ、節足動物、昆虫類螽蟖科に属してゐる、緑色又は褐色で、触角は体より少しく長く、前翅は腹部と同じ長さであるか或は退化して短くなつてゐる、翅を畳んだ時背面は褐色、側面は緑色で黒い斑が縦に並ぶ、腹部側面は緑褐色、背面は褐色、産卵管は剣形で長い、体長三五粍、産卵管二四粍内外、八月頃出現し、叢間にあつてチヨンギース/\と鳴く。 (日本動物図鑑)
きりぎりす我がねや近く夜はなけ昼にさわがしもの語りせん 大伴家持
あきの夜の月のみやこのきりぎりすなくはむかしの影や恋しき 鎌倉右大臣
花鳥画の中に画かるゝもの枚挙に遑もない。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)