許宣平

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きょせんへい


画題

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解説

東洋画題綜覧

支那の神仙の一、常に薪を市に售り、酒にかへ酔へば騰々と吟じて帰る、仙詩多く李白をして感嘆せしめたといふ。『列仙全伝』に曰く

許宣平、新安歙県人、唐睿宗景雲中、隠於城陽山南塢、結庵以居不修服餌、時見不食、顔若四十許人、軽捷行及奔馬、時負薪売于市、担上常掛一花瓢、携曲竹杖毎酔吟騰々以帰、吟曰、負薪朝出売、沽酒日西帰、借問家何処、穿雲入翠微、往来三十余年、或施人危急、或救人疾苦、士人多訪之、不得見、但見庵壁題詩曰

、隠居三十載、築室南山嶺、静夜翫明月、閑朝飲碧泉、樵人歌隴上、谷鳥戯岩前、楽矣不知老、却忘甲子年。

仙詩甚多、常於駅路伝舎所到処輒題之、李白東遊経伝舎覧詩嘆曰此仙人詩也、詰之知為宣平於是遊新安、屡訪之亦不得見、因題詩於庵壁、曰。

我吟伝舎詩、来訪仙人居、煙嶺迷高跡、雲林隔太虚、窺庭但蕭索、倚杖空躊躇、応化遼天鶴、帰当千歳余。

これを画いたものに与謝蕪村筆画賛屏風(福田山王居旧蔵)がある。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)