餓鬼

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がき


画題

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解説

東洋画題綜覧

餓鬼は、三塗(地獄、餓鬼、畜生)、或は六趣(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)の一、この界の有情は、常に飢餓に苦しむが故にこの名がある、これに属するものも、その受くる所の果報に、勝劣の差甚しいので、住するところ亦一定しない、天上、人界、地下等の諸処に偏く、福徳あるものは山林、塚廟の神となり、さうでないものは厠等不浄の処に居り、飽食を得ることなく常に刀杖の苦を受ける、その形また生処に従つて一定せず、或は人形に似、或は獣形に類する、『正理論』には餓鬼のうくる障害の種類に従つて、三類九種に分つ、即ち

三類    九種

無財―炬ロ―針咽―臭口(内障)

少財―針毛―臭毛―大癭(外障)

多財―得業―得失―勢力(無障)

である、餓鬼道餓鬼界の、道は輪転、界は区別し限るの義、ともにこの境界をいふ。  (仏教辞林)

此の意を画いたものに、国宝伝土佐光長筆(備前曹源寺蔵)餓鬼草子二巻、外に河本氏蔵のものがある。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)