苧環
おだまき
画題
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解説
東洋画題綜覧
麻手巻の義で、績苧の巻子、其形外円く内は虚で、環の如くなので斯くいふ。
古へのしづのをだまき賎しきもよきもさかりはありしものなり。 (古今集)読人しらず
また、毛莨科の植物の名、漢名縷斗菜と云ひ、多年生草本で、葉は牡丹に似て小さく、夏茎を出し、葉は互生で葉の間から枝を分ち、梢の上に紫色の弁集まり、筒の如くにして満開せず、一枝に二三花を生じて垂れる。別名いとくり。 (大言海)
夏の可憐な花として絵画に画かれてゐるもの屡々見るが、この花を主として画いたものゝ如きは稀れである。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)