昆明池障子
こんめいちのしょうじ
画題
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解説
東洋画題綜覧
旧内裏、清涼殿の弘廂に立てられた衝立障子で、『こうめいちのさうじ』とも訓み、又昆明池御屏風ともいふ『禁秘御抄』に「弘廂(中略)二間与上御局之際、立昆明池障子、』と見える、障子は高さ六尺、横九尺で、表には昆明池を画き、上に『元徳四年作昆明池長安西田園十里』と記し、裏面には嵯峨野の小鷹狩を画き
嵯峨の野や花の千種の色鳥にこころをうつす秋のかり人
の一首を色紙に書いて貼つてある。図はいづれも極彩色、胘壷ともに黒漆、椽軟飾唐草、椽台足黒漆で、弘仁年中、賢聖、荒海の障子と共に描かれたるものといふ、昆明池は支那長安城の西方にある池で、周回四十里、元狩三年漢の武帝これを穿ち水戦を教習せしめたものといふ。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)