良辨僧正
りやうべんそうじやう
画題
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解説
画題辞典
良辨は本朝華厳宗の開祖なり、近江志賀郡の人、二歳の時大鷲に捉へられ、大和春日の祠前に放たる、義淵僧正之を拾ふて掬育し、教ふるに法相の宗義を以てす、後又慈訓に随つて華厳の奥旨を究め、又東山に退隠して一小堂を営み練心執行す、堂内に自刻の執金剛神像を安置せるを以て金剛行者の名あり、聖武天皇其徳風を聞き、勅して羂索院を賜ふ、次いで東大寺を其地に造營し、其別當となり寺務を司る、華厳宗是より盛なり、官僧都より僧正に進み、寶亀四年間十一月十六日八十五歳を以て寂す。
(『画題辞典』斎藤隆三)