施餓鬼
せがき
画題
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解説
画題辞典
施餓鬼は施餓鬼食の略称にして、仏教に於て、清浄の地又水流に食物を投じ、鬼神餓鬼に施す儀式なり、多くは亡者の追善供養に行はる、
神戸薬仙寺所蔵施餓鬼図一点あり、国宝なり。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
施餓鬼は或は施食ともいふ、施餓鬼食の略、食を餓鬼に施すの意で、餓鬼道に堕した無線の亡者の霊を弔ふがため、読経供食するの法会である、故に又施餓鬼会ともいふ、毎年七月朔日より十五日に至る間に於て寺院これを修す、その法は屋外の浄地を選び壇を構ヘこれに種々の供物を供へ、呪丈を書いた幡を立て、これに向つて読経する、その由来は『救抜焔口餓鬼経』に
阿難独居静処、中夜忽見一餓鬼、名曰焔口、口中火燃、咽如針鋒、白阿難言、汝三日後、死我趣中、阿難惶怖、問何方便、餓鬼答曰、汝於明日、若能布施百千那由佗恒河沙数餓鬼並百千婆羅門仙等以摩訶陀国所用之斛、各施一斛飲食並及為我、供養三宝汝得増寿、令我離於餓鬼苦、得生天上阿難白仏、仏告阿難、勿怖我能方便、有陀羅尼、名曰無量威徳自在光明勝妙力云々。
とあるによるといふ、左の作がある。
国宝施餓鬼図 神戸薬仙寺蔵
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)