虞美人
ぐびじん
画題
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解説
画題辞典
楚王項羽が愛人なり。項羽の条を見るべし。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
楚王項羽の寵妃、項羽垓下に敗れて咸陽宮に帰るや、漢の兵これを囲むこと幾重、四面皆楚歌、羽驚いて帳中に虞氏と別盃を挙げ、虞氏をして舞はしめ、自ら歌つて曰く
力抜山兮気蓋世、時不利兮騅不逝、騅不逝兮可奈何、虞兮虞兮奈若何。
と、項羽八百の兵を率ひて城を出づるや虞氏は、心静かに其場に自刃した。 (史記項羽本紀)
「和漢朗泳集』詠史部に曰く
灯暗数行虞氏涙、夜深四面楚歌声。
と。(項羽を見よ)
これを画いた作に安田靫彦の『項羽』がある。(第三回日本美術院出品)又『芥子園画伝』にその画像を載す。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)