巻2.01 毒酒と兜

(大江山の麓でただならぬ雰囲気を持った三人と出会い、一夜の宿を勧められた)頼光一行は、酒呑童子の罠かと疑いつつも、彼らに従い、宿に着いた。残る男二人について頼光が問うと、それぞれ熊野山、津の国津守の浦に住む者であった。

神に通じている頼光は、三人がただ人ではなく、老翁が石清水八幡宮の八幡大菩薩、一人は熊野権現、もう一人が住吉大明神の化身であることを見抜き、三神が童子討伐を助成してくれることを確信する。

老翁は、頼光一行に大毒の入った酒を渡し、酒呑童子に対面した際、その酒を飲ませて酔わせた後、機を見て、我らと共に童子を討とうと言う。更に翁は頼光に、童子に神通で心を読み取られるのを防ぐことができる兜を授ける。

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    1.06

    三社の神から毒酒と兜を授かる場面。