東海道名所図会
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東海道名所図会
・作者:秋里籬島著、竹原春泉斎ら画、前大納言中山愛親序
・時代:寛政9年(1797)刊
・形式:絵入名所案内
・巻数:6巻
「名所図会」とはある地方、あるいは街道を中心に、各々の地域にある神社仏閣・山河などの景観・名所旧跡・名物・説話などを、歴代の歌人の和歌や俳人の発句(俳句)、詩人の漢詩文等で紹介したり、また著名な絵師の実地調査に基ずく写実的な挿絵を多数付して刊行された、いわば地名辞書の意をも含ませた、極めて史料的価値の高い名所案内ともいうべき地誌であり、歌枕を意識して編纂した書。いうなれば「近世の風土記」。記述は親切にして、写生風の挿絵(区域分担で三十人の画師が描く)と相まって、興味ある旅行のガイドブックとして、世に迎えられ、これ以後匹敵する案内地誌の著作はない。
参考・おすすめ書籍・サイト
粕谷宏紀監修『東海道名所図会 新訂 日本名所図会集1』〔上〕・〔中〕・〔下〕(ペリカン社・2001)
朝倉 治彦「東海道名所図会」『国史大辞典』(「 JapanKnowledge」,https://japanknowledge.com)