55. 京師 三條大橋(東海道五十三次:歌川広重)

約500キロの東海道の旅路の終わり

 現在の京都市東山区。京師(けいし)」とは、京の都、つまり京都のこと。江戸より124里半(約492㎞)、この加茂川に架かる三条大橋を渡れば京都。江戸の日本橋を起点に始まった《東海道五拾三次》も京の玄関口といわれた三条大橋が終着点である。鴨川に架かる三条大橋。川向こうには京都の町並みが広がり、その背後には東山三十六峰が見える。本図で三条大橋の橋桁は木組みで描かれるが、実際は石製の橋杭だったという。橋上は駕籠持ちや飛脚、茶筅売り、被衣姿の女性、見物客など多種多様な人々で賑わい、古来より栄えてきた京都の活気を思わせる。当時、江戸・京都間を普通に歩けば十数日の工程であったといわれている。

〈参考サイト〉

知足美術館「京師 三条大橋|東海道五十三次」(https://chisoku.jp/tokaido/54_keishi/

アダチ版画研究所「歌川広重「東海道五拾三次 京師 三条大橋」」(https://store.adachi-hanga.com/products/uk_hiroshige067?srsltid=AfmBOooZAhfI5GBDfOSaYSD2m1rCsF68C3ogzJXQB8Eg2ozn9B9ezVkf

東京富士美術館「東海道五拾三次之内 京師 三条大橋 | 歌川広重 | 収蔵品詳細」(https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/04375/

関連記事

arrow_upward