53. 草津 名物立場(東海道五十三次:歌川広重)
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うばがもちや
現在の滋賀県草津市。草津は東海道と中山道の分岐点にあたり、交通の要所として賑わっていた。ここには名物の「姥が餅」を食べさせる「うばがもちや」があり、この茶屋は旅人の格好の休み処として古くから知られていた。「うばもちや」は乳母が子を育てるために餅をつくって往来の人に売ったものが評判になった店。茶屋の店内には、この餅をこねる人、運ぶ人、待つ人、食す人などさまざまな人間模様が描かれている。茶屋の前を横切る道がまさに東海道で、早駕籠と荷物担ぎが休む間もなく往来する様が窺える。駕籠かきの動く様子と旅人が店先で一服している静の部分が対象的。
〈参考サイト〉
アダチ版画研究所「歌川広重「東海道五拾三次 草津 名物立場」」(https://store.adachi-hanga.com/products/uk_hiroshige065?srsltid=AfmBOorhxjj_DW1ctCjJnHz8Pmeib7HrLFnMvyuM_-fbTaIxpBFA0pZU)
東京富士美術館「東海道五拾三次之内 草津 名物立場 | 歌川広重 | 収蔵品詳細」(https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/04373/)
知足美術館「草津 名物立場|東海道五十三次」(https://chisoku.jp/tokaido/52_kusatsu/)
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