47. 亀山 雪晴(東海道五十三次:歌川広重)
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「蒲原」に並ぶ雪景の双璧
現在の三重県亀山市。《蒲原 夜之雪》に次ぐ雪景の代表作。斜めに画面を二分する大胆な構図がとられ、画面の左側には、朝焼けに染まる中、塵一つない冬の朝の澄んだ空気が見事に表現されている。銀世界に左手の紅色の空のぼかしが、晴れた日の日差しを表わしている。右側上方には亀山宿の入口で、崖の上に築かれた京口門が姿を見せ、そこを目指し、極端な勾配を登る大名行列が描かれる。白と黒のモノトーンで描かれた雪景色のなか、空と行列をなす人々に施された彩色が画面に生気を与えている。前図の庄野と並べると、主題構図も対象的で、続き絵としてのおもしろさもある。雪の降り止んだ朝の清々しさを雄大に描いています。
〈参考サイト〉
東京富士美術館「東海道五拾三次之内 亀山 雪晴 | 歌川広重 | 収蔵品詳細」(https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/04367/)
アダチ版画研究所「歌川広重「東海道五拾三次 亀山 雪晴」」(https://store.adachi-hanga.com/products/uk_hiroshige059?srsltid=AfmBOop-Jjw4xhbZv7gICuCelr5Z-SJVQtLfp0oLyIEH4dITIG6O4Jf6)
知足美術館「亀山 雪晴|東海道五十三次」(https://chisoku.jp/tokaido/46_kameyama/)
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