24. 嶋田 大井川駿岸(東海道五十三次:歌川広重)
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東海道第一の大河大井川
現在の静岡県島田市。嶋田宿を立つと、東海道第一の大河、大井川。松尾芭蕉の歌にも「五月雨の雲吹きおとせ大井川」とあるように、大井川の川渡しは東海道中最大の難所で、梅雨の時期に増水した際には嶋田宿に足止めされることも多々あったという。広重はその川渡しの様子を、実際にはありえない、かなり高い視点から俯瞰して描いている。大井川駿岸とは駿州、嶋田宿側の岸という意味。大名行列の一行が人と荷物とに別れながら、次々と川を渡す様子が賑やかに描かれている。よく見ると武士・町民の姿もある。大名の先頭はようやく中洲にたどり着いたところで、清流の青の色彩に対し、河原の黄の対比で河の大きさを表現していることがわかる。
〈参考サイト〉
文化遺産オンライン「東海道五拾三次之内 24 嶋田《大井川駿岸》」(https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/174864)
知足美術館「嶋田 大井川駿岸|東海道五十三次」(https://chisoku.jp/tokaido/23_shimada/)
東京富士美術館「東海道五拾三次之内 嶋田 大井川駿岸 | 歌川広重 | 収蔵品詳細」(https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/04344/)
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