7. 藤沢 遊行寺(東海道五十三次:歌川広重)

広重のお気に入り?江ノ島弁天の鳥居

 現在の神奈川県藤沢市。手前を流れる川は境川、架かる橋は遊行寺橋と見られる。奥の山中にひっそりと佇む遊行寺と、その門前町として栄えた藤沢宿の様子が描かれる。藤澤は遊行寺の参詣者が多く、江ノ島への分岐点として賑わっていた。画中前景に大胆に描かれた鳥居。大胆な鳥居の配置には広重のセンスが光る。この鳥居は江の島弁財天のもので四人の座頭たちが通り抜けようとしている。広重はこの鳥居をよほど気に入ったのか、別のシリーズでも違う角度から描いている。大鋸橋の向こうに開けるのが藤沢宿。さらにその向こうの山の上に見えるのが遊行寺で、藤澤は遊行寺の門前町として開けた宿場であった。

〈参考サイト〉

文化遺産オンライン「東海道五拾三次之内 7 藤澤《遊行寺》」(https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/175047

東京富士美術館「東海道五拾三次之内 藤沢 遊行寺 | 歌川広重 | 収蔵品詳細」(https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/04327/

知足美術館「藤澤 遊行寺|東海道五十三次」(https://chisoku.jp/tokaido/06_fujisawa/

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