5. 保土ヶ谷 新町橋(東海道五十三次:歌川広重)

夕刻の新橋町

 現在の神奈川県横浜市保土ヶ谷区。新町橋(帷子橋とも呼ばれた)を渡ると宿場が見える。橋の向こうに保土ヶ谷宿が見え、街道沿いに店が軒を連ねている。一番手前には「二八」の看板を掲げたそば屋があり、客引きの姿も見える。大名行列と思われる男たちの一行、橋を渡ろうとする虚無僧や武士を乗せた駕籠の姿からはこの宿場の活気が伝わってくる。店の裏手には対照的にのどかな田園風景が広がり、農夫と子どもの姿も見える。軒を並べた茶屋の屋根の茅葺きであろうやわらかな線と、橋のアーチ、向こうの丸い山の表現が、暖かな空間をつくっている。また、エキゾチックに表現された立ち木が画面を引き締めている。

〈参考サイト〉

文化遺産オンライン「東海道五拾三次之内 5 保土ヶ谷《新甼橋》」(https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/208575

東京富士美術館「東海道五拾三次之内 保土ヶ谷 新町橋 | 歌川広重 | 収蔵品詳細」(https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/04325/

知足美術館「保土ヶ谷 新町橋|東海道五十三次」(https://chisoku.jp/tokaido/04_hodogaya/

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