No.56 増補 三街年代記

玉杓子 作
36.0×51.0、弘化4(1847)年
アート・リサーチセンター蔵: arcSPM2-0015

  一年ごとに区切ったマス目にその年の主な出来事をまとめて一枚に記した「年代記」の形式を借りて、実用的な年中行事や占いなどの解説風に歌舞伎に関する事項を寄せ集めている。18世紀末頃から同趣向の一枚摺が作られていたが、展示品は天保改革後に江戸の三芝居が浅草猿(さる)若(わか)町(まち)へ集結させられてからの刊行で、「三街」を「しばい」と読ませている。画中下の「三芝居三階中二階惣楽屋の図」では、楽屋での部屋の配置を一国の絵図の様に表し、見る者に各部屋の位置や大きさを想像させる構成となっている。

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