No.54 新板芝居道具づくし

               shiUY0315.jpg
歌川国綱 画
大判錦絵1枚、幕末(1861-1864)頃
白樺文庫蔵: shiUY0315

 歌舞伎の舞台でよく用いられる道具や、役者の扮装に必要なものを描いたおもちゃ絵。中央に描かれているのは、役者の鏡台や鬘、衣装の入った行李<こうり>。下部中央にある手水鉢から小判がわき出ている道具は、『ひらがな盛衰記』で梅ヶ枝<うめがえ>が手水鉢を無間<むけん>の鐘になぞらえて叩く場面で用いられるもの。他にも、指金<さしがね>の鳥や、心、宝剣、首桶、雲、松明、火鉢、浪や芝の書き割りなど様々な道具が描かれており、歌舞伎独特の舞台演出を知る上でも興味深い作品といえる。

 

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: No.54 新板芝居道具づくし

このブログ記事に対するトラックバックURL: https://www.arc.ritsumei.ac.jp/lib/mt_gcoe/mt-tb.cgi/3679

コメントする