越後獅子

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えちごじし


歌舞伎

原名題は「遅桜手爾葉七字」(おそざくらてにはのななもじ)。長唄舞踊劇。篠田金治作。 文化八年(1811)、三世中村歌右衛門が中村座で初演した。雪の越後から出て来て、踊りや軽業を見せては金を貰って歩く大道芸人の角兵衛獅子を越後獅子という。江戸の街にいくらもいたものを描写した風俗舞踊で、七変化のうちにとり入れて踊ったもの。当時、歌右衛門の好敵手三世坂東三津五郎市村座にいて、七変化を出し、そのセリフのなかで歌右衛門を非難する文句があったとかで歌右衛門が大いに怒って一夜作りにこの変化舞踊を出して対抗し、見事に勝ったという話が伝わっている。賑やかで変化に富んだ曲なので非常に流行し、海外にまで聞えている。