源氏物語の梗概書。中世から近世期にかけて多くの梗概書が作られた。その代表的な梗概書のひとつに「源氏小鏡」がある。本書もその一本であるが、多くの伝本と異称があり、それだけに広い享受者層があったと思われる。「源氏目録」、「源氏物語抄」、「源概抄」などとも称される。作者は二条良基か、その周辺の人物と言われる。