
- 三昧耶戒供僧交名 ざんまやかいぐそうきょうみょう
- 一幅、鎌倉時代
- 三昧耶戒とは、伝法灌頂の前に授ける作法。密教修業の指針となるもので、真言行者の命根とされていた。道場図は、建長2年(1250)9月に鎌倉・無量寿寺において阿闍梨良祐に伝受された際の三昧耶戒道場図である。良祐は仁和寺西院流に連なる僧。外題の「三昧耶戒道場図付彼廊図之」は、もと端裏に書かれていたものであったが、掛幅とされる際、剥がされて貼り付けられたものである。また三昧耶戒供僧交名は、無量寿寺での三昧耶戒の交名で、本来は道場図の紙背に書かれていたものであったが、剥がされて、別に掛幅としたものである。したがって両幅は一体のものであり、これにより良祐は当時25歳であったことがわかる。