「貝合せ」の版間の差分

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(相違点なし)

2021年12月7日 (火) 20:12時点における最新版

かいあわせ


画題

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解説

東洋画題綜覧

遊戯の名、古く貝合せと呼んだのは、物合せの一つで、左右に方別けて、種々の貝を出し合せて優劣を競つたもので扇合せ、花合せのやうなものであつた、後には『かひおほひ』を貝合せと呼んだ、それは三百六十の蛤殻を左貝右貝と分け、貝の裏に金箔を置き、同一の彩色絵を画き右貝を地貝と称へ、左貝を出貝と呼び、仰けて場に並べ中央に空処を置き、衆囲み座して出貝と地貝と相合ふものを認めてこれを覆ひ合せ、合せたものの多いのを勝とする、又左右の貝に歌の上の句と下の句を分記して合はすを歌貝といふ、後の歌がるたはこれに倣つたものである。  (大言海)

伊勢の二見浦にて女童蛤を取集めけるをかひ合せに京より人の申させ給ひたれば択りつつ採るなりと申しければ

今ぞ知る二見の浦の蛤をかひあはせとておほふなりけり。  (山家集)

貝合せは美しいものとて、玩具絵に画かるゝばかりでなく、図案等にも扱はれた例少くない。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)