墨竹

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ぼくちく


画題

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解説

画題辞典

水墨を以て竹を描きたるもの「墨竹」と題す、支那五代の李夫人が、竹葉の婆娑たる牕上の月影を描写せるに起因するものなりといふ、続いて黄荃、李煌、崔白等も之を画き、北宋の時文與可に至り写墨奇趣を出すに至れりといふ、明代にては宋克、揚維、王紱、夏昶を墨竹四大家と稱す、豊譜を伝ふ。南画家の作甚だ多し、文與可筆東山御物(郷男爵所蔵)簷仲和筆(松平子爵所蔵)葵鼎臣筆(井上辰九郎氏所蔵)本朝に於ても南画系統の画家に皆之を克くす、僧鐵翁、立原杏所など就中知らる、又文人詩吟の餘技として試みられし所も少しとせす。

(『画題辞典』斎藤隆三)

東洋画題綜覧

水墨を以てを描いたものを墨竹と云ふ、土井贅牙の『論画竹偶筆』には

李夫人竹窓描月影、汴宋来有此説、是猶黄大痴山水、影取敗牆痕之類只可以供話柄、不可拘実也

とあり、又、中山高陽の『画譚鶏肋』には、

墨竹は宋の文与可始めて法をなす、唐の時よりも画きしが墨の濃き淡きにて表裏を分ち種々奇趣を出せるは与可なり、東坡も画友にて与可と一弁香を拈ると云へり凡そ墨画は、古人も蕭散を妙とす夏仲昭も名手なれども法に拘はる所多く、古人も院画なりと譏れり、(中略)倪雲林は酔後に灯下にて竹樹を画き翌日見れば竹樹に似ず、似ざる所到り易からずと云ひて笑ひしは戯言なれども墨絵の妙解なり。

と、墨竹を描くもの枚挙に遑もないが、明の宋克、楊維、王紱、夏昶を墨竹四大家といふと。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)


たけ「」の項を見よ。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)