十牛の図
じゅうぎゅうのず
画題
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解説
東洋画題綜覧
禅宗で見性の帰序を牛に喩へたもので、尋牛、見跡、見牛、得牛、牧牛、騎牛帰家、忘牛存人、人牛倶忘、返本還源、入鄽垂手、の十図から成り、廓庵禅師始めて図と頌とを作るといひ、或は清居禅師の作ともいふ、その帰牛帰家に題した廓庵の序には、
唱樵子之村歌、吹児童之野曲
身横牛上、目視雲霄
とある、これを図した主なもの左の通り。
李嵩筆 妙音禅師賛 中山松陽庵旧蔵
同上 牧野家蔵
伝周文筆 京都相国寺蔵
狩野興以筆 山城聖徳院蔵
狩野探幽筆 池田侯爵家旧蔵
近くは富岡鉄斎好んで之を画いた。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)
うし「牛」の項を見よ。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)