坂上滝守
さかのうえの たきもり
画題
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解説
前賢故実
正六位上氏勝の子。幼い頃より武芸を好み、弓馬に長け、歩射に秀でた。坂上氏は代々兵法に精通し、瀧守の才能が家の名声を最も高めたのだ。承和十年、十九歳の瀧守は左近衛将曹になった。貞観十一年、太宰権少貳右近衛少将を務めていた。同年、新羅の海賊が太宰府の貢綿を奪ったので、太宰府の警護に備えて朝廷は瀧守を遣わしたのだ。元慶三年、從四位下を授けられ、陸奥守に任ぜられたが遙任で務めた。同三年、大和守に転任。同五年卒、享年五十七歳。
(『前賢故実』)