出山釈迦
しゅっさんしゃか
画題
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解説
画題辞典
成道して雪山を出で給ふ釈尊のことなり。釈迦初め檀特山に入り、それより移りて雪山に赴き、茲に苦行を積みて得道し、光明赫奕たる仏身となり、十二月八日、暁の明星を戴きて初めて山を下るといふ。
京禅居庵に可翁の画く所あり、純仏画以外に芸術的の題材ともなり、狩野元信、探幽以下狩野派諸家の筆する所のもの亦多し。
梁楷筆(久邇宮家御所蔵)、同筆(酒井伯爵所蔵)、雪舟筆(近衛公爵旧蔵)、同筆(伊達伯爵旧蔵)、筆者不明(国宝、京都廉之院所蔵)、可翁筆(京都禅居庵所蔵)、俵屋宗達筆(辰巳某氏所蔵)、狩野芳崖筆(浜尾子爵所蔵)
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
釈迦牟尼六年の苦行により無上正覚を得て山より出づる処を描く、蓬頭垢衣跣足素行、然も円満荘厳の相容、日月の光の如く人を射る、これ釈迦一代の中、最も荘厳なる構図として描かるゝもの枚挙に遑もない、有名なもののみ左に列挙する。
梁楷筆 久邇宮家御蔵
可翁筆 京都禅居庵蔵
胡直夫筆 川崎男爵家旧蔵
祐勢筆 郷男爵家旧蔵
雪舟筆 川崎男爵家蔵
狩野芳崖筆 神戸田村家旧蔵
橋本雅邦筆 内藤子爵家旧蔵
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)