舎利弗
しゃりふつ
画題
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解説
画題辞典
舎利弗は仏十大弟子の一人なり、名は優波衣沙、もと六師外道の一人沙然に従ひしものなりしが、釈尊成道の後之に帰して、遂に十大弟子に数へられ、智慧第一と推さるゝに至る、仏に先ちて寂す、之れが尊像を画きしもの数多あるが内に、
近世に於て俵屋宗達の筆に成るもの(岸光景氏所蔵)珍とすべきものなり、尚十弟大子の条参照すべし。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
舎利弗は仏十大弟子の一、父を帝沙、母を舎利と名づけ、那蘭陀に生る、仏弟子中智慧第一の称あつて四衆の為めに尊崇された、『増一阿含経』に曰く『我仏法中智慧無窮決了諸疑者、舎利弗第一也」と、舎利弗の名の縁由について『大智度論』には『摩陀羅王の婦に一女あり眼、舎利鳥の眼に似る、よつてこの女を舎利と名づけたが、この女帝沙に嫁して一子を生む、その母舎利の産んだ処なので舎利弗と呼ぶ』と―十大弟子参照。
これを画いたものに俵屋宗達の作がある。 (岸光景氏蔵)
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)