枸杞
くこ
画題
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解説
東洋画題綜覧
茄子科の落葉灌木で山野到る処に自生してゐる、和名抄には『沼美久須利』と訓じ又『久古』といふ、幹は柔かく撓み、蔓状をなし長大なるものは幹の高さ一丈に達するものがある、幹には細い針があり、葉は互生で、或は三葉叢生する、春、葉掖に紫色の小花を開き秋の末、紅色の漿果を結ぶ、小い蕃椒のやうである、果実や根皮は昔から薬用に供せられる。
枸杞、地骨、枸棘、苦杞、天精、甜菜、地仙、西王母杖、仙人杖、羊乳、劫老。
本綱、枸杞春生苗、其茎幹高四五尺、作叢、此物小則刺多、大則刺少、大者高丈余、其葉如石榴葉軟薄堪食、六七月生小紅紫花随結紅実形微長如棗核、(陝西及甘州之産為上)甘州者子円如桜桃暴乾緊小少核乾亦亦紅潤甘美如葡萄、可作果食異于他処者、搾油点灯明目。 (和漢三才図会)
これを描いた作
結城素明筆 『杞菊万年』 吉祥図譜所載
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)