九秋
きゅうしゅう
画題
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解説
画題辞典
一。桂花、芙蓉、秋海棠、紺菊、紅蓼、剪秋羅、月艸、罌麦、雁来紅、を以て九秋となす。二。秋山、秋樹、秋境、秋琴、秋蝶、秋塘、秋笛、秋燕、秋城を以て九秋となす。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
清の蔡忠立の詩意により、秋の風物九を集めたもの、『名数画譜』に載するところ、曰く
秋山、秋樹、秋鏡、秋琴、秋蝶、秋塘、秋笛、秋燕、秋成
更に、秋の植物九種を挙げて、斯の画題とするものもある。曰く
桂花、芙蓉、秋海棠、紺菊、紅蓼、剪秋羅、月草、瞿麦、雁来紅 (弄筆便益)
右の中、剪秋羅は、俗に仙翁といひ、又眼皮と称へ朱色の花を初秋に開き、形瞿麦に似てゐる、達磨の面壁九年の難行中、睡魔頻りに催すより、小刀を以て瞼を切り、地に擲つ。即ち此の花となると、月草は鴨址草、古名『あをばな』、俗名『ほたるぐさ』を指す。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)