寄生木
やどりぎ
画題
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解説
東洋画題綜覧
寄生木はやどりぎ科に属する寄生植物で、多く榎、栗、桜等の枝上に寄生し根を張り枝を伸ばす、其長さ通常三尺許、茎は柔かで緑色を呈し、三四寸毎に節を有し、節毎に二叉又は三叉し、末には革質で倒披針形の葉を対生する、雌雄異にし二葉又は小枝の間から花を開く、淡黄色の小花である、古名を『ほよ』といひ、又『とびつた』の別称もある。
万葉集十八巻に大伴家持の歌がある。
あしびきの山の木末の寄生〈ほよ〉取りて挿頭〈かざ〉しつらくは千年寿〈ほ〉ぐとぞ
昭和十一年の帝展出品、富田渓仙の『万葉春秋』にこれが画かれてゐる。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)