貧者一灯
ひんじゃのいっとう
画題
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解説
東洋画題綜覧
長者の万灯よりも貧者の供養する一灯の尊いといふこと、また貧女の一灯、貧の一灯
阿闍世王経に曰く、時に老母あり、見王供養仏、自ら念ずらく、我れ今世如此貧者苦なり、後也云何せん、生れて値仏不能供養ことを歎き、路行く人に乞ひて一日に二銭を以て油を沽ふ、賈油者怪みて問其故、老母曰く供養仏、賈油者これを愍み其の価より益しと油を与ふ、老母持之仏の所に至りて燃し供するに油尽くれとも不滅、増明し、於是仏授記したまふ。 (阿闍世王授決経)
筆谷等観筆 『貧者一灯』 第五回院展出品
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)