白狐
びゃっこ
画題
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解説
画題辞典
白狐は即ち白毛の狐にて已に野獣の域を脱し一種の紳通力を有する靈獣と崇めらるゝものなり、古來神秘的の伝説の之に係るもの多し。緒方光琳筆白狐(前田侯爵所蔵)第一回の院展には下村観山亦之を二曲一雙に画く
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
狐の毛色の白化したもの、古はこれを瑞祥とした、『延喜式』にも
九尾狐 神獣也其形赤色。或曰白色音如嬰児。 白狐 岱宗之精也。玄狐 神獣也。
とあり『日本書紀』斉明天皇の条に「三年石見国言、白狐見」『続日本紀』桓武天皇の条に「延暦元年四月乙丑重閣門白狐見」とある外、史に記されてゐる処が多く、これにより霊獣として絵画にも屡々画かれる。
尾形光琳筆 酒井伯爵家旧蔵
中島来章筆 森木某氏旧蔵
岸竹堂筆 『朧月白狐』 大畑某氏旧蔵
下村観山筆 第二回院展出品
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)
白毛の狐のこと、きつね「狐」の項を見よ。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)