荻
おぎ
画題
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解説
東洋画題綜覧
好んで水辺に生ずる禾本科の宿根草で、その地下茎は長く地中を這ひ、節毎に茎を抜き高さ五六尺に及ぶ、葉は『すすき』に似てゐるが、『すすき』のやうに縁が鋭くなく、また葦にもよく似てゐるが、葦に比較すると節と節の間が葦より短かく、上葉鞘に白い毛が生じてある。又、秋になると花を開き、『すすき』のやうになるが、『すすき』よりは密であり、初めは紫色を帯びてゐるが、後には銀白色となる。
荻浦 蘇軾
雨折霜乾不耐秋、白花黄葉使人愁、月明小艇湖辺宿、便是江南鸚鵡洲。
こぼれぬるつゆをばそでにやどしおきて荻の葉むすぶ秋の夕風 藤原定家
古来、山水画にはその群落が描かれ、花鳥画にも、鳥などを配して画かれたるもの枚挙に遑もない。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)