伯牙子期
はくがしき
画題
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解説
画題辞典
)伯牙、子期、共に支那古代の人にして、伯牙は弾琴の妙手、子期は善く之を聴けるものなり。列子湯問篇に「伯牙善く琴を鼓す。鐘子期、善く聴く。伯牙琴を鼓す、志高山に登るにあれば、鐘子期曰く善哉、峨々たること泰山の若しと、志流水にあれば、鐘子期曰く善哉。浄々たる江河の若しと、伯牙念ふ所、鐘子期必す之を得云々」狩野元信描く所の優品、伊逹伯欝家に在り。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
伯牙、子期ともに支那上代の高士、伯牙は琴を善くし、子期はよくこれを聴く、その意気よく合ひ、よくこれを楽しむこと、載せて列子湯問篇にあり、好画題として、古来よく描かる。
伯牙善鼓琴、鍾子期善聴、伯牙鼓琴、志在登高山鍾子期日、善哉、峨々兮若泰山、志在流水、鐘子期曰、善哉洋々兮若江河伯牙所念、鐘子期必得之、伯牙遊於泰山之陰、卒逢暴雨、止於岩下心悲、乃援琴而鼓之、初為霖雨之操更造崩山之音、曲毎奏鍾子期輒窮其趣、伯牙乃舎琴而歎曰、善哉善哉、子之聴夫、志想象猶吾心也、吾於何逃声哉。 (列子)
伯牙、子期を画ける作
狩野元信筆 『伯牙子期』 伊達伯爵家蔵
同 『伯牙弾琴』
曽我蛇足筆 『伯牙』 島津家旧蔵
島田墨仙筆 『伯牙子期』 久邇宮家蔵
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)