振威八荒
しんいはっこう
画題
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解説
画題辞典
鷲を画きたるものに振威八荒と題す、鳥中の王たる鷲鳥の猛威、四方四隅隔遠の境まで振ふに足るものあるをいうなり、此画題を以て鷲鳥を画きしもの。
近く野口幽谷の作東京帝室博物館にあり。瀧和亭の筆久能木某所有す。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
鷲の図に斯く題す、鷲は勇武の鳥であるから振威或は振武といひ、八荒は八方荒忽極遠の地のこと、即ちその意、極地にまでも及ぶといふことである。賈誼の『過秦論』に
有席巻天下、包挙宇内、嚢括四海之意、併呑八荒之心。
とある。作例極めて多い。
松林桂月 『振威八荒』 第八回帝展出品
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)