軍荼利明王
ぐんだりみょうおう
画題
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解説
画題辞典
仏教の五大尊明王の一にして、南方に配す。忿怒の相を表に顕わし、一頭四面八臂にして、正面に慈悲、右面に忿怒、左面に大笑、後面に微笑、背に火焔を負ふ。一切阿修羅悪鬼を摧伏す、本地は虚空蔵菩薩なり、尚、五大尊明王の条参照すべし。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
軍荼利明王は真言宗所立の五大明王の一で、八臂の忿怒神である、本宮は須弥山の南方にある所から南方軍荼利夜叉とも称へる、本地は虚空蔵菩薩である、訳して甘露瓶と名付けらる、軍荼利は瓶の義、能く甘露を以て衆生を益する故に名付けらる。蓋し甘露とはその神格を喩へたもの、又此の明王は夜叉神なので、軍荼利夜叉とも称ヘる。
山村耕花にその作がある。(第十三回院展出品)
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)